80代男性 両側同時人工足関節置換術
80代男性。
関節リウマチによる関節破壊により、長年両足関節痛で悩まれていた患者さんです。
通常であれば関節固定術を行うことになり、痛みは取れますが、関節が動かなくなります。
歩行への弊害はかなり大きく、手術を躊躇されていました。
関節リウマチのかかりつけのクリニックより、当院であれば人工足関節手術を受けることができ、
足関節の動きを残すことができると説明を受け、紹介受診となりました。
X線検査では両足関節の関節破壊は高度であり、痛みで足を引きずるような歩き方でした。
今回も東京女子医科大学、炎症関節外科部門教授である猪狩勝則先生をお招きして手術を行いました。
猪狩先生は、先日行われた第98回日本整形外科学術総会で、人工足関節の教育研修講演の演者をされるほどの
日本における第1人者であり、その先生と一緒に手術ができることは、大変有意義な経験となります。
また県立宮崎病院整形外科部長の菊池直士先生も、人工足関節手術のライセンス取得のために参加されました。
菊池先生は私が県立宮崎病院でレジデントであったときに大変お世話になっており、約20年ぶりに
一緒に手術室に入ることになりました。
両足同時手術であるため、約5時間の手術となりました。
片足でも両足でも入院期間に差はなく、4週間の入院となります。
この患者さんは、大変経過良好であったため4週間待たずに1本杖で元気よく退院されました。